偽りの桜
第2章 武士道
「そうだ。『武士道と云ふは 死ぬ事と見付けたり』これは一見すると死ねって言ってるみたいだが、生きろって事なんだ」
「どういう事ですか」
「要するに武士達は生き甲斐を探してたんだよ、主君の為にいざという時は死ぬんだ。そうやって大事な人の為に生きる事で生き甲斐を見つけたんだ。」
「なるほど」
「これは武士だけにいえる話じゃなく、誰にでも当てはまるんだよ。誰かの為に生きる事、働く事で自分の人生は素晴らしいものになる。それを知らないヤツが自分勝手に自殺なんて事を言い出すんだ」
「武士道って奥が深いですね…」
「この武士道の精神があってこその神風特攻隊だったりもするんだよ」
「あっ、大事な人の為にいざという時は死ねるって事ですね」
「こうゆうのがホントの日本の歴史や文化なんだよ。その死を無駄にするかどうかは今を生きる俺達次第だけどな」
「自分の命にも価値があるって実感しました」
第2章 武士道<終>