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一日一恋

第1章 はじめて

もう恋はしないと思っていたけど、これはきっと恋だと思う
あの時と同じ気持ちなんてもう二度とないと思っていた
でもあの時よりも幸せだと思えておかしいくらいだ
彼が好きだと思う
一瞬で終わる恋で終わらせるんじゃなく
静かに終わる愛で終わらせたいと思う
可能なら添い遂げられたらと思う恋だ
そのための壁はとても厚いし
この恋がその壁を乗り越えられないなら
終わらせてしまったあとどんなに辛くても
努力して乗り越えようと頑張ろうとも思える
だけど
私の些細だけど一生の目標として
彼と添い遂げることを叶えたい
別れた私を泣きながら求める彼を思って救われる気分を味わう醜い自分も
私の理想とはかけ離れた彼を少しだけ哀れむ可哀想な自分も
彼の愛情に溺れないように熱しては冷めを繰り返す必死な自分も
すべて受け入れて彼との長い未来のために
できる限りの努力を示そうと思う
もし気まぐれなあの人が私への愛を囁くのをやめて
他の人に走り去る未来が待っていたとしても
残った一生分の私の恋を捧げようと思う
それだけ私は彼を愛していると気づいたから
どうかこの命が燃える間は
少しでも長く
彼の傍にいられますように

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