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一日一恋

第1章 はじめて

好きなんですけど、おれ、どうすればいいんですか...?

震えるように怯えるように彼は言った
彼に好意を寄せられた、泥酔した女にとって意外な反応だった
でも確かにそれは記憶に焼き付いた
何度でも思い出して陶酔するくらいには

私、も...

彼はその言葉に更に動揺を見せた

本当に、?

泥酔した脳で正常な判断だったかと問われれば、
そうではなかったのかもしれない
だけど、私は確かに彼に惹かれていた

...すき

今、この時のことで思い出せることは少ない
だけど、ある感覚だけは今も忘れられない
ふわり、と音もなく心に落ちて
柔らかくそれはもう圧倒的な質量をもって
急速に心を膨らませていく
少女のような恋心が生まれる感覚を

ちゃんと好き、

前の彼女との関係を知っている
彼を男として見下していたこともある
だけど、あっという間に惹かれていた
一晩のうちに
楽しいことを喜ぶ無邪気な笑顔に
好きという気持ちをストレートに伝える素直さに

っ...

初めてだった
抱きしめたいと思うのは

よろしく、お願いします。

恋に落ちた
今世紀最大の



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