幼なじみ
第3章 過ち
「久々の真尋の部屋だーっ!」
翔は階段を駆け上がって俺の部屋に入るなり、子供のようにはしゃいで元気よくベッドへダイブした。
「元気じゃん……」
さっきまでの低いテンションはどこへいったんだ、と心の中でつっこむ。
「……ん?おい、翔…これなんだ?」
ベッドの脇に腰をおろし、ふと視線を机へと向けると、そこにはおそらく翔が持ってきたのであろうコンビニの袋が置いてあった。
「…あ!っおい!お前何持って来てんだよ!」
恐る恐る袋の中を覗き込んでみると、そこには未成年が飲んではいけない、酒が入っていた。
すべてチューハイのようだが、数えてみると6缶もあった。
「俺らまだ17だぞ!?酒は20歳になってからで――」
「ふっ…真尋はまじめだなあ…別にいーんだよ!17も20もあんま変わんねえよ」
「あっおい!!」
俺の言葉を遮るように、翔は缶チューハイを手に取ってぐびぐびと飲み初めてしまった。