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告白

第4章 《嫉妬》


ガラガラ

『おはよう夏音...まあ、あんたたちほんとに熱いのね。感心しますよ』

『おはよう七海。ありがとう、でもねただこいつがついてきただけなの』

『あらそう?そんな風には見えないね』

そう言って七海はやってない課題を再開した

そりゃそうだ

たっくんは当たり前のように腰に手を回し『にゃあ』とか『むぅ』とか意味不なことばを言いながら顎を肩にのせているんだから

『たっくん?離れましょう?』

『やぁ』

『離れないと怒るよ』

『じゃあちゅうしてぇ』

『だーめ。みんなが見てますよ』

『いいじゃぁん』

ほんとにみんなはこっち(主にたっくん)を見ていた

『ほら』

くいっと肩を下げてやる

『ん~』

肩に顔をうずめてきた

『よしよし、かわいいねたっくん』

『ん~』

『だからどきましょうね』

辛い体勢のままたっくんの席に行く

『最後にちゅうして、お願い』

『ん~…』

『お願いぃ』

小さい子犬みたいな目で言われたら仕方がない

ちゅ―――

『ありがとう』

ちゅ―――

『っ...ばか』

お返しだよ、とか言って口にちゅうした

あたしはほっぺなのに

あたしはすぐ席につき、カバンの中身を出した

『おいおーい、お前らあちぃなぁ』

昨日のたっくんの友達がたっくんをからかっていた

『ああしたら誰も夏音に近づかないでしょ』

『...それ、目的?』

『うん、知ってるでしょ?おれが嫉妬深いのなんて』

『お前、あんまべたつくと嫌われるぜ』

『やめろよ』

たっくんたちの会話はあたしをにやけさせた

たっくんはそんなにあたしを思ってるんだ

『やばいね、拓也。めちゃあんたのこと好きじゃん』

前の席の美優が言ってきた

『あ!みゆっ...』

たっくんがやってきた

『これ、おれのもの。』

『へ、』

『だから気安く話さないで』

『え、』

『夏音も、わかった?』

『えっ』

『わかった?』

たっくんは笑っていたけど目は真剣だった

『わ、わかった』

そう言い得ざるを得なかった

あたしと美優は気まずく目を合わし、離すことをやめた

少したっくんを怖いと思ってしまった

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