テキストサイズ

告白

第2章 《想い》


『じゃあたし寄るとこあるんでお先に失礼しますわ』

『うあぁ...1人ぼちの帰り道か』

『今日だけ許してねっ』

『ん~...ばいばい』

『ばいばい』

くぅ~っ!寂しいなぁ...
こんなときに彼氏さえいれば...失笑

『―かのん?』

『え、』

『おぉっ!かのんじゃんっ
...え、1人?』

『えと...た、たぁ...』

『拓也です笑
あの、もう1人は...?』

『用事とかいって...』

『まじっ!?...一緒にいい?』

『ん、いいよ』

『っし!!』

なぁに喜んでんの...
まるであたしのこと好きみたいに


『それでさぁ...』

『ねぇ』

『お、たっくん...どした?』

『...』

『おトイレ行きたいのかなぁ?』

10分くらい話しただけで仲良くなりふざけあっていた

『おれ...さ...』

『...ん?』

----ちゅ

『...っっ』

かる~く優しいキスをほっぺにしてくるたっくん
それだけで初めてのことだったから
まっかっかになってしまった

『...ごめっΣ』

『えっ!!あっ...いやっ』

『...初めて?』

『ちっ、ちゅーは...』

『かわいいっ』

ぎゅーっっ

『たっ、たっくん...』

『おれ、さ...』

『...ん?』

抱きしめられたままなので
たっくんの声が全身に響き渡る

『...かのんのこと大好き』

『...うそ...』

『じゃなかったらちゅーしない』

『...で、でも』

『すぐには返事いらないよ』

『...』

『おれ、ずっと待ってるね』

『...たっくん』

『...よしっ!じゃあもう暗いし、おてて繋いで仲良く帰りましょう』

『...うんっ』


あたしに初めての告白。

でもあたしから告白したことはある。

そのときはつきあってた。

でも1週間で何もなく気まずいのであたしから振った。

友達に戻ろう、と。

あのときはまだ中2だったからかもしれない。

今回、16歳のあたしはどんな決断をくだそう...

ストーリーメニュー

TOPTOPへ