テキストサイズ

365日。

第1章 友情。

私、佐倉 真実(さくら まなみ)
は走っていた。

「奏多ぁ~~………待って…はあ。」
「部活遅れるぞ。」

溜め息がキライな牧野 奏多(まきの かなた)
は私を使っていた。

「奏多が起きるの遅いからじゃんかあ………  疲れたよぉ……」


コイツ、そう
奏多の寝坊のせいで走っている。

陸上部なんか入りたくなかったけど、奏多に負けるのはなんか嫌だった。
――2年前
「佐倉ぁ~~!!なんで陸上部見てんだよ。ここは帰宅部が見る場所じゃねーんだけど!!!」

このころの私は奏多にイイイメージがなかった。
もちろん、今もないんだけど。

「奏多ってヒドいんだね。噂通りに。」

噂?なんてハッタリだけど
この際関係無用!

けんかを売ったのだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ