
BASE
第2章 ☆
驚きすぎだと思った私は、思わず男子に謝った。
「ごめん…」
「…」
男子は下をうつむいて紙を腕で隠し、言う。
「…お前、倒れたやつだよな?」
「あっ、やっぱバッターの人だ!!」
私は予想と当たった反射で指を指してしまった。
そして男子は鼻で笑った。
「そうだよ、だけど日本語的に変だな」
「どうして?」
「バッターは打者って意味、ボールを打つ人。お前はバッターの人って言った。つまり打つ人の人って言った事になる」
「…は?」
なんだコイツ
理屈っぽくてなんか嫌だ。
理屈だけども。
「…まぁそんなのどうでもいいの私には!何書いてるの?」
私は紙を取った。
「うわぁやめろっ!」
それは三枚半もの原稿用紙
「…反省文?」
私は見てはいけないものを見てしまったと思い
静かに男子の机の上に戻した。
