
不器用なアナタのそばに…
第1章 彼らとの出会い…
「…まったく、キミ達は何してたのさ」
みきを抱き締めながら尚吾が呆れ気味に言った
「総長がよ、みきを独り占めするって言い出したんだよ!」
「えっ、…蓮が?」
尚吾が珍しげに蓮見て聞くと、それに夏樹は頷く
「(…へぇ、蓮が女の子に執着するなんて珍しい…)」
「別にいいだろうが」
「駄目、総長だけずりぃっ!」
不意に尚吾がクスッと笑って…
「じゃあさ」
「あ゙?」
「俺達4人のにすればいいじゃん」
爽やかにそう言った尚吾に、みきはすぐに顔を上げた
『ぇ…?』
「んんぅー……、それなら別に」
「ああ…構わない」
夏樹と瀬名の返事を聞いて尚吾は爽やかなままの笑顔で蓮を再び見た。
「……………チッ!!」
「ふふ…、決まりだね」
『えぇ…!?』
あまりの展開に驚いてみきは尚吾の服をギュッと握り、無意識に上目使いで言った
『尚吾さん、4人って……』
「(無意識な仕草も可愛いなぁ…)うん、俺も一緒っ」
『…そ、そんな…』
「よろしくね、みきちゃん。」
その時の尚吾の顔は物凄く楽しそうだったとか……――。
