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ヒーロー

第2章 少女

走って、走って・・・。



体育館裏まで走って、僕は壁にもたれかかった。



「・・・はぁ・・・」


心臓のバクッ、バクッ、という音が聞こえる。


走ってきたせいじゃない。


目が合った。 なんかもう、泣きそうになった。


何も言えなかった。


それぐらい、綺麗だった。


今まで、誰かを見てここまで胸の中が乱れたことはなかった。



「・・・どうしよう・・・」


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