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ヒーロー

第4章 勧誘

―ドキンッ


・・・なんで、紗綾の笑顔を見るとこんなに胸の中が乱れるのだろう。


もしかして―


ガラッ!


「すいませーん、遅刻しちゃいました!」


いきなり音がして、思わずビクッとなった。


・・・いつのまにか教室の前まで歩いてきていたのか。


ホームルームはとっくに始まっていて、担任の先生がじろりと睨んできた。


うっ・・・。


「間宮紗綾に、倉橋叶斗か」


「えっ、倉橋!?」
「紗綾、倉橋と登校してきたの!?」


教室じゅうが騒めく。

・・・帰りたい。


「すみません、遅刻届け出してきます!」


紗綾が僕の手を引っ張り、ドアをぴしゃりと閉めた。


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