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どらくえ3

第7章 いざないの洞窟

泉の水は全く、そこにないかのように澄んでいた。

ただ水自体から柔らかな光が発せられ、高い洞窟の天井まで届いていた。

「綺麗ね」

リサは景色に息をのんでから言った。

「ああ」

アベルも言葉にならない。
天井からは鍾乳石も降りてきている。

「あっ…」

アベルは鍾乳石に彫られた文字に気付いて声をあげた。

『旅立つ者に栄光を。見送る者には幸福を。』

そう彫ってあった。

「封印の壁に書かれたものと同じだ」

「え、じゃあ…」

「この泉が?」

みんな顔を見合わせる。

「旅の扉なのか!」




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