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第4章 《 四章 》プロポーズ

もう、こんなところまで来てしまったんだ。

もう捨てるものなどなにもないだろ?

我武者羅に、貪欲に追求する姿になって、また一からやり直せばいいじゃないか。

しかし、私にはどうすればいいのかわからなかった。

今までせっせと作り上げて来た物は、皮肉にもなんの意味もない自分の殻であって、さらに私を動かないようにしっかりと拘束していた。

私はどうしようもなくなった。

自由を失われた私は、心の殻でできた檻に拘束されて、この世界を飛び回る翼までむしり取られてしまっていた。

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