DRAW!
第2章 《 二章 》DRAW?
俺が2年生になったとき、
先輩達が卒業した。
美術部では、男子は俺だけだったと思う。
俺はいつものようにキャンバスに自分の世界を築いていた。
俺はふと、キャンパスから顔を離し、自分の世界の全体像を観察した。
ただ、真っ白なキャンバスに、
線と線をつなぎ合わせて、たった一人の世界を作って。
ビルが立ち並び。
魚は泳ぎ。
ひょろ長く、頼りなげな手は空を飛び回る。
雑な、雑な世界だった。
線はガタガタで、色もない。
俺は、ふと色をつけようと思い、
紙パレット、細い筆、それにちいさなバケツと絵の具を少し取り、自分の席に無造作に並べた。
先輩達が卒業した。
美術部では、男子は俺だけだったと思う。
俺はいつものようにキャンバスに自分の世界を築いていた。
俺はふと、キャンパスから顔を離し、自分の世界の全体像を観察した。
ただ、真っ白なキャンバスに、
線と線をつなぎ合わせて、たった一人の世界を作って。
ビルが立ち並び。
魚は泳ぎ。
ひょろ長く、頼りなげな手は空を飛び回る。
雑な、雑な世界だった。
線はガタガタで、色もない。
俺は、ふと色をつけようと思い、
紙パレット、細い筆、それにちいさなバケツと絵の具を少し取り、自分の席に無造作に並べた。