無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

風を斬る音と共に小石が一定間隔で地面から飛び上がる。

ザザザザザッ･･･

ザザザザザザザッ･･･


見えない！

霞んですら見ることができない速さで、ラチェッタが天照に向かっていく！

流石の天照の目にもラチェッタの姿は見ることが出来ないようだ！

天照の目に恐怖の表情が浮かぶ。


次の瞬間、天照の顔に細い二本の傷が描かれた。

「去れ。」
天照は目を見開いたまま魔法のゲートに飛び込んだ。

その時のラチェッタの髪の色がほのかに茶色に光り輝いて見えた。