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なんやかんやでモテる主人公

第12章 ありきたりな本音




途端に流れてくる
クリスマスソング…








『あー残念。もう一度巻きなおさなくちゃ』












音が止まるとシンー‥っとした感じが
広がって少し寂しくなった。













『きっと、オルゴールが止まらずに…ずーっと鳴り続けてたら、僕はこんなもの買わないな』













『どうしてですか?』











ん?って聞き返す先生。













『だってずっとに流れる音に価値ないでしょ?それに…』












『…それに?』












『僕は永遠なんて…いらないしね』












少し胸が痛んだ。







私も…先生とは意味が違うかも
しれないけど…




永遠の恋……永遠の愛情なんて








先輩の事があって…絶対にないものだと
思ってた。










でもね?






先生。










人って…永遠を…求めてしまうの。










永遠がある……終わりがないって

やっぱり心の底では感じてしまっているんだよ。












『私は…永遠に…ずーっと鳴り続けるオルゴールであっても買っちゃいます』











『え?どうして?意味ないのに』











コトッっと電話越しに
コップを置く音が聞こえた。










『だってオルゴールはオルゴールだもん』











何も変わらないでしょ?って笑ってみた。

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