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なんやかんやでモテる主人公

第15章 ありきたりな甘さ



手を伸ばして

先生の首に手を回した。






「マフラーみたいだね」





「そういえば!先生から借りたマフラー

持ってきましたよ!」








「別によかったのに(笑)

寒いし、君が今巻いときなよ?」









私は先生と私の間に挟んで

あったマフラーをとって首に巻き付けた。







手を放すのは怖かったけれど

先生がしっかり支えてくれて…








「あ。手」




「へ?」




「首寒いなー」







あ…っ



私はぎゅっと先生を

抱きしめるように

首に手を回した。










「景色が…流れるみたいっ…」





私は流れる景色を楽しんだ。





っと言っても…


この鼓動がバレないようにするのに

必死でもあったんだけどね?










「駅前まで…もうすぐかな?」





先生の吐く白い息が

流れていくのが見えて

さらに近く感じた。










先生の匂い…先生の温もり…

先生の声…先生の笑顔…







全て私を狂わせる。









先生オタクじゃん…(笑)







すっかり先生の手は

私と同じ温度になって…





「着いたよ」

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