
あたしのご主人様!
第3章 ご主人様とピンクローター 2
「まだ、映画始まるまで少し時間あるな。切っといてやるよ」
そう言ってシュウがスイッチを切ってくれたおかげで、あたしの中のおもちゃが止まる。
刺激がなくなって、あたしはほっとした。肩の力を抜いて、その時になって初めて全身にかなり力が入っていたのだと知った。
せっかく下着を取り替えたのに、アソコもまたぐちょぐちょになってる。
それがすごく恥ずかしかった。
映画なら大丈夫だと思ったのに、少しも大丈夫じゃない。
「なんかカップルばっかだな」
「そう、だね」
ふいに話しかけられて、あたしはびっくりしてぎこちのない感じで返してしまう。
あたしたちも、端から見たらカップルに見えるんだろうなぁ。
なのに実態はあたしのご主人様。あたしたちの関係は、恋人ではなく主従関係。なんて異色なんだろう。
携帯電話の電源を切ったり、シュウと話したりしていると、唐突に照明が消えた。ブザーがシアタールーム内に響き渡り、スクリーンに何かが映し出される。
それを待っていたかのように、中のおもちゃが再び振動を始めた。
