
あたしのご主人様!
第3章 ご主人様とピンクローター 2
「んん……っ」
周りのざわつきがおさまっていく。急激に静かになり始めたルーム内で、あたしの声はすごく響いてしまう。
あたしはぶるぶると首を振って、膝を両手でぎゅって掴んだ。声は我慢、我慢。
こんな状態で二時間も辛抱できるか不安だったけど、おもちゃの振動はそんなに強くないし、何より座ってるだけで動かなくていいのは楽。
歩きまわるよりは!
そう思ってたのに、甘かった。
ドSなご主人様が、おもちゃだけで終わらせるつもりなわけなかったのだ。
「……!?」
ふいにタイツ越し、太ももを触られた。
やわやわと足を撫でられシュウを見ると、シュウの顔は映画の方を向いたまま。
シュウの手はそのままあたしの膝へと進む。あたしの手をどけ、すっと膝に指を這わす。
「あっ」
小さく洩れた悲鳴に、自分で焦る。
周りに聞こえちゃう。おもちゃを入れてるなんてバレたら、恥ずかしすぎてもう生きていけない!
でもシュウのイタズラはおさまらない。あたしの膝を、しつこく撫でくりまわす。
ただ膝を触られてるだけなのに、体は勝手にびくびくと反応してしまう自分が恨めしい。
