向かいのお兄さん
第27章 結ばれたくて
どれくらい経ったかな
窓の外は暗かったから、多分1時間は過ぎたのかもしれない
でも、何でかな
直也の寝顔は、見てて飽きないや
カシャッ
「…」
シャッター音で目を覚ました直也は、眠たそうに顔を上げた
『おはよ』
「…何撮ったの?」
『直也の寝顔』
あたしが答えると、直也はあたしの手から携帯を奪った
『あー!!何すんのよ!!』
「はい削除~」
直也はあっさりと、自分の寝顔を消してしまった
…待ち受けにしようと思ってたのに…
「じゃあ俺も風呂入ろっと」
直也はベッドから下りると、すたすたと浴場へ歩いていってしまった