
向かいのお兄さん
第43章 初夢
『―――はぁあ!!!』
目を覚ますと、顔が冷気にさらされていることに気づいた
冷や汗をかいているようで、余計に寒い
『…あれ…?』
横を見ると、直也がぐーすかと眠っている
続いて時計を確認すると、まだ朝早い時間だ
それも1月2日の
『あ…』
一気に力が抜けて、ベッドにさらに埋まる
「んー…ぉはよ」
『あ…おはよ』
「初夢…見なかった」
『へー…』
「美咲は初夢、見た?」
少しワクワクしながら聞いてくる直也に、目を合わせる
『…見たよ、とんでもない夢だった…』
だいぶ気持ちが静まってきたので
あたしはゆっくりと息を吐いた
