
向かいのお兄さん
第44章 変態一号登場
「俺、神崎雅也(マサヤ)って言うんだー。
直也の兄だよ、よろしくね」
『へー…直也のお兄さん…』
お兄さん!!??
雅也さんは、あたしの目の前に手を伸ばしてきた
握手か
と思いあたしも手を差し延べようとすると
直也の手が雅也さんの手をはたき落とした
「いってぇえ!!」
雅也さんは、いかにも痛そうに手をプラプラとさせる
「一体何しに来たんだよ」
直也は冷たく言い放った
「うん、まあ…直也が元気にしてるか心配になってさあ」
雅也さんは直也の肩に手を置くと、ケラケラと笑った
ああ、声とか匂いとか笑った顔とか…
直也とそっくりだ
