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刑事とJK

第2章 やっぱりここにいた




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斉藤とシゲは、刑事課の資料室で
書類整理をしていた



「終わんないっすね…」


「文句言うな、オレだってうんざりしてきた」



片付けても片付けても沸いて来る紙

目がチカチカしてくる




「それにしても…可愛かったなぁ、ゆうひちゃん」



シゲは窓から外をぼんやり眺める


外の空は真っ暗だが、
町中の明かりがそれを掻き消す



「あの女、中身は最悪だ」


「それって、少なくとも
外見は可愛いってことですよね?」



その、人を試すような表情にカチンと来て、
オレはシゲが片付けた書類の山をぶちまけてやった



「ああ〜!!
何するんすかあ!?」



シゲは椅子を蹴倒す勢いで、
床に散らばった紙を拾い集める



「天罰が下ったんだー、ざまあみろ」



「これじゃ今日は帰れないじゃないっすか…」



半泣きのシゲ


女から見たらこんな男も可愛いんだろうが、
オレは虫酸が走る




「オレの仕事はあと半分程度だな
かっかっか」


「…素直じゃないんだから…」


「何か言ったか?」


ギロリと睨むと
シゲは首を横に振った



「先輩、また明日もパトロールしに行きましょうよ!!」



「どうしよっかなー」



オレは伸びてきたヒゲを撫でた



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