
あなたの為に背伸びして。
第1章 冷たくされるのは嫌い。
なかなか降りて来ないエレベーターにイライラしながらも、メールを確認する。
差出人は、マキ。
マキは私の恋人。かれこれ3年半の付き合いだ。彼氏というより何でも話せる親友のような存在。
私が大学に入ってからしばらくして就職した。それから仕事が忙しく、連絡は殆ど来なくなった。
最初こそ平気だったものの、段々不安になっていく。浮気とかじゃなくて、私に対する気持ちが冷めてきたんじゃないかと。
かれこれ3ヶ月会ってない。
仕方はない。私は京都に、マキは金沢に下宿しているんだから。
でもそれから、ちょっとマキの対応というか…何だか素っ気なくて…
エレベーターが扉を開ける。
