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月夜に咲く

第3章 水無月 龍

龍は悔しさで震えた、

そんな龍に見向きもせず、
両親は相手の親にほんの気持ちです。
慰謝料として受け取ってください、

そんな会話が聞こえた。


龍は耐えきれなくなり
家を飛び出した、
あんな家に居たくない、
なんでも金で解決するあんな親のとこなんて

行く宛もないのに
ただひたすら走った。

真っ暗な公園の遊具の中で龍は静かに
涙を流した。

悔しい、悔しい、
憎い、憎い、

何も理由を聞かずに自分を
悪者扱いしたあいつらが、
許せない

ガンッ!
 ガツッ!

龍はこの悔しさを
憎しみを遊具の壁にぶつけた、

自分の拳が潰れるまで
血が出てようが
痛かろうが
心の痛みのほうが勝ってたから
この痛みが無くなるならと、

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