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なぁに？この子…
いきなり僕の名前呼んで抱きついてきて…
人違いかな？
だったら迷惑この上ないんだけど。

「君、誰？離してよ。迷惑です。」

その子はキョトンとして僕を見てる。

「私のこと覚えてないの…？」

その紡がれた言葉に僕はキョトンとする。

「君みたいな子知らないよ。誰かと間違えたんじゃない？」

その子は今にも泣き出しそうだ。
でもホントに僕は君みたいな子知らないよ。

「おい!!総司!!それはねーぞ!!」

「そうだよ。いくらなんでもやり過ぎだよ!!」

「あまね可哀想じゃん!!」

と、文句を言い出した瞬と咲希と百合。
それを「まあまあ。」と止めようとする拓と直と清香。
僕はホントにこの子を知らない。
どうして可哀想なのかわからない。

そしてみんなにあまねと呼ばれた子は手を片方横に差しだしみんなを静止た。
そして僕に聞いた。

「私のことホントに覚えてないの？」

「うん。」

それきり彼女は俯き何かを考えて顔を上げて笑いながらこう言った。

「そっかそっか。仕方ないよね!!頭ぶつけたんだし!!それにあんまり総司とは話したことなかったしね(汗)忘れてても仕方ないよ!!」

そう言って彼女は笑ったまま「じゃ。」と言って部屋を出ていった。