テキストサイズ

散りゆく花びらと共に…

第5章 つかめそうでつかめない

そう願ったけど、
ダメだった。
僕の前にはあまねがいていつもの病室だ。

あまねは僕の手を握ってくれていた。
嬉しい♪
そして僕が起きたのに気づいたらしい。

「そーじ!?総司!!
よかった…よかったよ。
ッヒク」

「ごめんね。泣かないで!!
っう!!」

「総司?」

「だ、大丈夫だよ。もう少し寝るね。」

「え、っあ…うん。」

あまね。
ごめんね。
思い出せなくて。
つかめなくて…
でもいつかつかむよ。
思い出すから。
待っててね…
約束…守って待っててね。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ