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性教育学校

第40章 運命

~裕希~




「あー眠い…」

昨日は遅くに帰って
朝も早かったからな…

こんな生活続けんのきついなー…
でも、今さらみんなと仲良く…とか
絶対無理だしな



「俺のキャラどこいったーっ!」


まだ朝早い時間
寮の中庭で
叫んでみた



いつも元気な俺って
ほんと言うと作ってた


ほんとは
めちゃくちゃ悩むし
涙もろいし!
メンタルだって弱い。


そーゆうの隠して
今まで生活してた


最初の頃は
ストレスとか溜まったりしたけど
今は全然だった


作ってたキャラが
いつしか、本当の俺に
なってたのかもしれない





「そーいえば…
変な夢みたなー…」


莉乃、渓人、みなみちゃん、俺で
すっげ仲良く話してんの

懐かしかった
楽しかった


覚めてほしくなかった…


そう思ってるってことは
自分の行動に後悔してるってこと


「悪いことしたなー…」


今さら後戻りなんて出来ないから
悩んでも悔やんでも
仕方ないけどな…









「ゆーき♪」


俺の名前を呼ぶ声
何度も何度も聞いたことある

すぐに
莉乃って分かる



振り向いたら
渓人とみなみちゃんもいた



「裕希…何してるの?
こんな朝早くからっ」


「………え…」


てか
なんでいるの?
なんで普通に話しかけて…



「裕希くん…
あたし裕希くんが必要なの。
話さないなんて…無理です…」



なに…また夢…?
じゃないよな…



「もう、お前の本性も本音も知ったし
あとは隠すものねえろ。
いつまでも意地はってんな」



こいつは
やっぱり腹立つ(笑)


てか
俺が頑張って
悪者演じてたの水の泡じゃん

せっかく
こいつらから
離れたのによー…




「裕希、みんなで迎え来たよ」


なんで
こんな大切な奴らから
離れようとしたんだろ…



「…ごめん………
まじでごめん…みんな…」



あんな酷い事言ったのに
なんで……



「も、も~泣かないでよぉ…っ」

「莉乃も泣いてるって~」

「お前も涙目」



たくさんぶつかって
喧嘩したって
俺たちの絆…それ以上の物は
絶対切れないし、壊されない








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