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スコアワールド

第4章 School

清水 渚(しみず なぎさ)。
それが朝会った女子の名前だった。
おそらく放送では渚が自己紹介でもしているのだろう。

「これ・・・しくお願いします。」

「・・・・・・!?」

湧き上がる違和感。
今朝起きてから幾度となく感じたもの。
たとえば起きた時。
俺は小鳥のさえずりを聞いた・・・・・・?
それだけではない。
渚の声も登校時、俺の耳にははっきりと聞こえていた。
それはつまり・・・・・・

(耳が聞こえるようになっている・・・・・・?)

もちろん今でも違和感というかノイズが混じることはある。
が、それでも聞こえないよりかははるかにましだ。
今の渚の声で俺はそれを自覚・・・・・・いや、まて。
俺はなぜあの転校生を下の名前で呼んでいる?
記憶の片隅に引っかかるもの。
それに気づくのはまだもう少し先のことである。

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