スコアワールド
第7章 Re start
「お…哀れ…………に………を……!」
何か声が聞こえる。
その声に導かれるように俺は意識を取り戻した。
「ここって……。」
ゲームで何度も見た場所。
真正面には大きな女神像。
その奥には色彩溢れるステンドグラスが光を放っている。
少しづつステンドグラスから視線を下していくと、俺の前には若い神父が立っていた。
「おお、神よ。その御心で……!!」
うんたらかんたら。
神のチカラで俺を生き返らせてくれたことを感謝しているらしい。
……助けてくれって言った覚えはないんだが。
「では、あなたに神のご加護があらんことを。」
「はぁ……。」
曖昧に頷き後ろを振り返る。
そこにはプレイヤーが30人くらい。
広めに作られているらしい教会はそれでもまだ余裕を残していた。
とりあえずはここを出ようと歩き出す。
歩きながら体を確認してみるも傷は一つも見当たらない。