スコアワールド
第9章 Quest
その一瞬で、刀を鞘に納める。
よく、アニメや小説で見る居合の型。
以前、死神に繰り出したスキルと酷似したモーションで刀を抜く。
空気を裂く音と共に先ほどより何倍も速いスピードで刀が振られる。
刀と同色の軌跡を残し、刀が蝙蝠を裂く。
完全に体力が0になっているのを確認し、刀を鞘にしまう。
と、控えめな拍手。
振り返ると、ナハトとクライネが笑みを浮かべながらこちらに歩いてきていた。
「素晴らしい腕前ですね。あれほどまでに早い斬撃はそうそう見れるものではないですよ。」
「まあ……スキルの真似をしてみただけなんだけどな。」
通常攻撃と違い、スキルは発動前と発動後に隙ができてしまう。
その分攻撃力は高いのだが、隙を突かれてしまっては元も子もない。
だから、その隙をなくそうと考え実行したのがスキルの手動化。
もちろんスキルが発動しているわけではないので攻撃力は劣るが隙は大してできない。
隙というのは硬直しているということでもあるので素早く動くこともできる。
実際、あのタイミングでスキルを発動していたら紙一重で蝙蝠には届かなかっただろう。
今の戦闘を分析し、再び、視線を前に戻す。
と、同時に抜刀。
足元に迫ってきていたサソリ型のモンスターを蹴りつけ、刀を突き刺す。
「……あ。」
「え?」
クライネが間の抜けた声を出すと同時に体にかすかな痛みが走る。
「状態異常ですね。その“バッドピアス”は体にも毒があるので注意してください。靴や服も溶かして、状態異常の毒を与えてきます。」
「……『精霊の歌・癒』」
クライネがどこからか取り出したオカリナで異常回復のスキルを使う。
よく、アニメや小説で見る居合の型。
以前、死神に繰り出したスキルと酷似したモーションで刀を抜く。
空気を裂く音と共に先ほどより何倍も速いスピードで刀が振られる。
刀と同色の軌跡を残し、刀が蝙蝠を裂く。
完全に体力が0になっているのを確認し、刀を鞘にしまう。
と、控えめな拍手。
振り返ると、ナハトとクライネが笑みを浮かべながらこちらに歩いてきていた。
「素晴らしい腕前ですね。あれほどまでに早い斬撃はそうそう見れるものではないですよ。」
「まあ……スキルの真似をしてみただけなんだけどな。」
通常攻撃と違い、スキルは発動前と発動後に隙ができてしまう。
その分攻撃力は高いのだが、隙を突かれてしまっては元も子もない。
だから、その隙をなくそうと考え実行したのがスキルの手動化。
もちろんスキルが発動しているわけではないので攻撃力は劣るが隙は大してできない。
隙というのは硬直しているということでもあるので素早く動くこともできる。
実際、あのタイミングでスキルを発動していたら紙一重で蝙蝠には届かなかっただろう。
今の戦闘を分析し、再び、視線を前に戻す。
と、同時に抜刀。
足元に迫ってきていたサソリ型のモンスターを蹴りつけ、刀を突き刺す。
「……あ。」
「え?」
クライネが間の抜けた声を出すと同時に体にかすかな痛みが走る。
「状態異常ですね。その“バッドピアス”は体にも毒があるので注意してください。靴や服も溶かして、状態異常の毒を与えてきます。」
「……『精霊の歌・癒』」
クライネがどこからか取り出したオカリナで異常回復のスキルを使う。