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スコアワールド

第9章 Quest

呆れた顔でこちらに向き直るナハト。
その手には柄から刀身まで真っ黒の剣が握られていた。
それ以外の色は柄から走る銀色の線一本だけだ。

「どうやら、ステータスが上がっているようです。本来なら今川さんを中心に戦う予定でしたが……。」

再び、ボスに向きなおりおもむろに剣を構える。

「僕が、やりましょう。」

銀色の線が瞬く。
火花を散らしながら敵を舞うように追い詰めていく。

「凄い………。」

俺は、刀を構えたまま目を見張るばかり。

「まだまだこんなものではありませんよ。……クライネ。」

こちらに背を向けたままの合図にクライネは違わず答える。

「…『精霊の唄・縛』」

どこからか現れたツタが斧を振り上げた腕に絡みつく。

「……ナハト………!!」

「上出来です。少し早いですが終曲と行きましょう!」

左手をボスの首元に当て、剣を腰に引き付けるように構える。
それは、純然たる突きの構え――!!

「『終曲(フィナーレ)・悪魔(デビル)の叫声(ノイズ)』!!」

銀色がかすむほどのスピードで打ち出される。

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