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女剣士のお悩み事情

第1章 非力な女剣士

長い髪を洗い流し、前髪を後ろにあげた。
背中に後ろ髪がへばりついた。

(ラルドはまだみたいね)

服がないのでは外にも出られない。

大人しくラルドが来るのを待とう。
それからお礼を言わなければならないな。

ラルドはきっと、幼馴染みの為にと、何も言わずに風呂に入れてくれたんだ。


昔みたいに、背中でも流してあげようかしら。

そう思っていると、ドアの向こうから声が聞こえた。


「イアラ、ほら服っ!」

「ありがと、ラルド」

返事をして、人影がなくなる前に、ラルドに言った。

「ねぇ・・・幼馴染みとして、1つお願いがあるの・・・・無理なら断って頂戴」


リファンがそういう衝動にかられたのは、私にも原因があるのかもしれない。

ならば、その原因の芽を摘むだけだ。


『僕は盗人らしく、全てを盗む』

盗まれていては、盗もうとも思わないだろう。



「何だよ」


「犯してほしいの」

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