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女剣士のお悩み事情

第1章 非力な女剣士

近くでずっと、俺が想いを寄せていることなど、イアラは知らないのだ。


いつもの俺なら冗談を言っていると、軽く流せただろう。

しかし、先程イアラの部屋を見て俺は怒りを持っていた。

どうみても、リファンとヤッた後だ。
床に散らばっていた白い液体も、俺の怒りを増幅させた。

俺の知らない間にイアラが、遠くに行った気がした。どんなときも一緒だったのに。

思えば、キスも幼い頃した。風呂にも一緒に。

彼女にとっては『友達』『仲間』『幼馴染み』でも、俺にとっては『好きな女子』なんだ。





いろいろな衝動と戦いながら、耳元で誰かが呟いた。


「好きならヤれよ」


「自分から誘ってんだぞ」


「それに、これは当然の報いだ」


「あの女に、痛い思いをさせるんだ」


「お前の想いをぶつけてやれ」




俺は声に誘導されるまま、風呂へのドアを開けた。

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