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女剣士のお悩み事情

第2章 追想

側にただ座っておくのも退屈だし、離れるのも心配なので、少女が読んでいた本を数冊借りてきた。


文字は親父に教わっていたのでなんとか読める。


タイトルは・・・・『魔法と経済』。

『経済』って言葉に読む気を無くしたが、『魔法』には興味があった。

あの女医も昔、『魔法』を研究していたんだとか。才能がなくて諦めたみたいだが。


この国には『魔法使い』が少ない。

俺が産まれる前に死んだ王子の付き人が『魔法使い』だった、と聞いたが、その人ももう亡くなっている。



難しいページはとばして、魔法についてかかれたページを読む。








「ラルドー、今日医者・・・というかリッカが来てたみてぇだけど、何かあったのか?」

親父の声で意識が戻った。

つい本に没頭してしまった。


部屋の前に立った親父は、寝ている少女を見て、呆気にとられていた。

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