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女剣士のお悩み事情

第2章 追想

窓がないせいか、日がでているくせに暗い。
ランプ持ってくればよかった。


暗闇に浮かぶ扉は多い。とりあえず廊下を進む。

鉄の匂いが鼻につく。焼け跡も残っている。






やがて、一番奥の扉にたどりついた。一際大きい。
鍵もかかっていないし、玄関と違って扉は軽い。しかし、扉の隙間から流れ出て、乾いた血の跡が身を震わせた。


それでも気になって、躊躇した後に思いきって開けた。









「・・・・おはよう・・・よく眠れた?」

そこには、あの少女が立っていた。
名前以外話してくれたことはなかったので、今初めてまともに声を聞いた。綺麗な透き通った声だ。

ゆっくり部屋に入りながら、俺は少女に言葉を返した。

「まぁ、昨日は遅かったから寝不足だな」

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