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女剣士のお悩み事情

第2章 追想

「・・・お前やっぱ鈍感」

背中を向けていてラルドの表情はわからない。


が、声から呆れていることがわかる。


「お前さ、俺が傷ついたとか勝手に思い込んでないか?」

掴まれた手に力がこめられた。

答えないまま黙っていると、後ろから大きなため息が聞こえた。



「・・・俺の方だよ、イアラが見えてなかった。あの粉のせいとはいえ、本当に・・・・」


「ちょっと待って。粉って?」

いきなり会話に介入してきた語句をとっさに聞き返した。



「リファンのポケットの中に・・・・・って、その話はあとだ。服着てからにな」

拘束がとけ、自由になった。


彼はやはり優しかった。
気を使ってくれているだけかもしれないが、それが彼なりの優しさだと感じていた。







(『粉』ねぇ・・・・・。)




語句の意味を考えながら、変に整えられた自分の服を着た。

服を変に整えるのは昔から変わらないな、とか思い出していると、下着に血が付着しているのが目に入った。

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