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女剣士のお悩み事情

第3章 死んだ王子

(タ・・・タイツが裏目にでるなんて・・・・)

そう。これほど気持ちがいいのも、タイツを履いているせいだ。

慣れないものを履いたから・・・。



「・・・早く認めればいいのに」

薄暗い小屋の中に、私でもルビーでもない声が響いた。

「暇だから・・女剣士さんを壊しにきたけど。・・・認めろよ、自分が弱いってことに」


入り口の前に立っていたのは、仲間の一人だった。


私と目が合うと、彼は指をパチンとならした。
途端に膝から崩れおちるルビーを支えた。



「・・・・弱いって認めてるつもりなんだけどね」

「・・・・鈍感女・・・」


呆れるように彼は笑った。

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