女剣士のお悩み事情
第3章 死んだ王子
「わかってたんだ。本当は、ずっと。・・・・・なのに、オズリシャの誘惑に負けるなんて・・・・」
そう、ルビーは自嘲した。
彼の村に立ち寄って、数刻。
いや、村といえる場所ではない。
岩と残骸が広がる、廃墟。
私を含め、4人(オズリシャはいないので)はやや動揺したが、ルビーは何も言わず、ずんずん村の奥へ進んでいった。
魔物がときたま飛び出してきたが、手を焼く相手ではない。
そして、墓地に入っていく。墓地と言っても、傷んだ木の枝が並んでいるだけだったが。
墓地を抜け、たどり着いたのは海が一望できる崖だった。
そこには、白い岩が十字架に積まれていた。この墓だけ、綺麗に手入れされていた跡がある。
傍には古い文字が刻まれていたが、私が知らない文字だ。
「『女神メイルーナ ここに眠る』・・・・俺と過ごしていた女の子だよ」
ルビーが寂しく笑う。彼がうわ言のように呟いていたのは、彼女のことか。
「・・・・お前とよく似た女の子だった。俺と同い年だったから・・・・生きていたら17か。お前とラルドを見てたら思い出すな~」
「そう・・・メイルーナ、会いたかったわ」
そう言って、手を合わせた。
そう、ルビーは自嘲した。
彼の村に立ち寄って、数刻。
いや、村といえる場所ではない。
岩と残骸が広がる、廃墟。
私を含め、4人(オズリシャはいないので)はやや動揺したが、ルビーは何も言わず、ずんずん村の奥へ進んでいった。
魔物がときたま飛び出してきたが、手を焼く相手ではない。
そして、墓地に入っていく。墓地と言っても、傷んだ木の枝が並んでいるだけだったが。
墓地を抜け、たどり着いたのは海が一望できる崖だった。
そこには、白い岩が十字架に積まれていた。この墓だけ、綺麗に手入れされていた跡がある。
傍には古い文字が刻まれていたが、私が知らない文字だ。
「『女神メイルーナ ここに眠る』・・・・俺と過ごしていた女の子だよ」
ルビーが寂しく笑う。彼がうわ言のように呟いていたのは、彼女のことか。
「・・・・お前とよく似た女の子だった。俺と同い年だったから・・・・生きていたら17か。お前とラルドを見てたら思い出すな~」
「そう・・・メイルーナ、会いたかったわ」
そう言って、手を合わせた。