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女剣士のお悩み事情

第4章 魔法使いは悪魔

風呂からあがった後も素振りを続け、汗をかいた。


日もどっぷりと沈み、暗くなった。夕食に酒が出ていたから、寝ている人も多いだろう。



(温泉につかってきましょうか)


とりあえず剣を持っておこう。いつ何が起こるかわからない。










「はぁ~・・・・気持ちい~」

やはり大浴場は私だけで、夕方と同じように、少し広すぎた。



「じゃ、続きしてみるか」


湯けむりの中で、オズリシャの声がした。
傍にあった剣をとっさに抜く。

「ゆっくりさせてよ・・・また明日に・・・・」

私が話している途中に、水飛沫が後ろからあがった。

「夜だからな」


後ろから胸を掴まれる。


「・・・・っ!このっ」

剣を後ろに振る。が、軽々と彼は剣を受け止めていた。


「何で・・・触れないんじゃ・・・」


「夜には悪魔の力が強くなる。聖なる剣でも・・・・」


私の手から剣を奪い取り、消し去った。

「今はただの棒切れだ。・・・・ちゃんとあんたの部屋に返しておくから安心しな」


「・・・・放して」


「我慢強いな・・・本当はすでに興奮してるんだろ」

「そんな訳ないでしょ・・・・」


そう口で言ったものの、私は焦っていた。

あの粉の効果か、体は敏感になっている。



そんなこと、絶対に彼にバレたくない。

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