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女剣士のお悩み事情

第4章 魔法使いは悪魔

裸で武器も何もない。いや、今の武器は自分の体、と言ったところだ。

「・・・簡単に体術の手ほどきを受けておいて良かったわ・・・」

「・・体術・・・王子に・・・か」

「えぇ。正気の彼に、ね」

そう言って私は拳を構えた。


ルビーは体術を使う。魔物たちを素手で倒していく。この数日間、彼に体術の基礎を教わった。



「・・・・学習しろ」

いつの間にか私の背後にまわったオズリシャは、私の首を掴んだ。


「は・・・・」

「夜だから」


濡れた髪をかきあげ、彼はカシャリと金属音をたてた。



「・・・・何・・・これ・・・」

掴まれていた、と思っていたが、首には細い革製の首輪がはめられていた。



「まだだ」

気がつくと、彼は私の体に縄をまきつけようとしていた。

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