
メガネは外さないで
第1章 4月上旬
「ね、良さそうな人いた?」
「…また出た」
「またってあんたね、高2にもなって初恋したことないの、佳菜子ぐらいじゃないの!?」
「…」
男の子が嫌いな訳じゃなかった。
『恋』
ということがわからなかった。
中学生の頃から、クラスでもポツポツとカップルが誕生してて、それに便乗するかのように、佳菜子も何人かの男子に告白はされたものの、そんな気持ちにはなれなかった。
そんな佳菜子とは裏腹に、まるで肉食獣のようなみっちゃんは、中2の夏から現在まで、男が途切れたことがない。
それは、一人の人というわけではないが…
「あたし心配してるんだからね!!」
「そりゃわかるけど…」
「佳菜子のお母さんだって心配してたよ?」
「えっ?! お母さんとそんな話したの?!」
「おばさんはあたしとノリが近いからね♪
佳菜子パパは、男っ気無くてうれしそうだったけど…」
「…だってわからないんだもん。」
「そうだよね~。佳菜子はあたしと違ってとりあえず付き合ってみるなんて出来ないもんね。
でもあたしが心配してる気持ちもわかってよね?」
「うん。わかってるよ。
あ、信号渡っちゃおう!!」
すると、目の前の信号を渡っている小学生が、横断歩道で転んでしまった。
横から大きな黒い車がきているが、転んだ小学生に気がついていない様子だった。
小学生は転んだショックからか、なかなか立ち上がれないでいた。
「危ない!!」
「あ、佳菜子?!」
三久が気づいたときには、すでに佳菜子は小学生を庇うように抱きしめていた。
黒い車は佳菜子が飛び出したお陰で小学生に気付き、二人を避けるように孟スピードで通り過ぎていった。
「…また出た」
「またってあんたね、高2にもなって初恋したことないの、佳菜子ぐらいじゃないの!?」
「…」
男の子が嫌いな訳じゃなかった。
『恋』
ということがわからなかった。
中学生の頃から、クラスでもポツポツとカップルが誕生してて、それに便乗するかのように、佳菜子も何人かの男子に告白はされたものの、そんな気持ちにはなれなかった。
そんな佳菜子とは裏腹に、まるで肉食獣のようなみっちゃんは、中2の夏から現在まで、男が途切れたことがない。
それは、一人の人というわけではないが…
「あたし心配してるんだからね!!」
「そりゃわかるけど…」
「佳菜子のお母さんだって心配してたよ?」
「えっ?! お母さんとそんな話したの?!」
「おばさんはあたしとノリが近いからね♪
佳菜子パパは、男っ気無くてうれしそうだったけど…」
「…だってわからないんだもん。」
「そうだよね~。佳菜子はあたしと違ってとりあえず付き合ってみるなんて出来ないもんね。
でもあたしが心配してる気持ちもわかってよね?」
「うん。わかってるよ。
あ、信号渡っちゃおう!!」
すると、目の前の信号を渡っている小学生が、横断歩道で転んでしまった。
横から大きな黒い車がきているが、転んだ小学生に気がついていない様子だった。
小学生は転んだショックからか、なかなか立ち上がれないでいた。
「危ない!!」
「あ、佳菜子?!」
三久が気づいたときには、すでに佳菜子は小学生を庇うように抱きしめていた。
黒い車は佳菜子が飛び出したお陰で小学生に気付き、二人を避けるように孟スピードで通り過ぎていった。
