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メガネは外さないで

第1章 4月上旬

「あっぶなー! 信号無視かよ!? 佳菜子大丈夫?!」

「大丈夫大丈夫。 君は、平気?」


「大丈夫。 お姉ちゃんありがとう」


「よかった。 気をつけてね?」


「うん!! バイバイ!!」



小学生が手を降りながら、元気に登校するのを見送ると、みっちゃんは佳菜子の手首をつかみ、手のひらを見た。


「うわっ、がっつり皮剥げてる。」


「あ、ばれてた?」


「偉かったけど、痛かったでしょ?

教室行く前に、保健室行こうね?」


「イタタタ。 そうするよ。」


「彼氏出来る前にその傷治さなきゃね。」


「…またそれか。」

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