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殺シテヤル

第3章 第二章

公園特有の木々が作り出す闇があった。

(ほっ…)

安心した。
誰もいない。


気を取り直して歩き出すために、
振り返ろうとした瞬間だった―――




「…っっ!?」



後から、口を塞がれた。
何かを口の中に詰められたのだ。
かのんは、それが口枷だとは気付かない。
当然だ。
生まれてこのかた、口枷を使うことなんてなかったのだから。

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