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あいどる君に恋煩い

第3章 ファン


..



「そういえば、王子様キャラ感全く出てないけどいいんですか?(笑)」

「………………やべー、すっかり忘れてた……」




緒方敬太顔面蒼白。




「ぷっ」




思わずふいてしまった。



「ちょっ、ふくなよーっ!あ、これ、他のファンには内緒な⁈」

「内緒にしたらなんかくれます?」

「えっ、あーっっじゃあ…」

「ふふっ、嘘ですよ(笑) 誰にも言いません…ってか言えないし笑)」

「確かにそうだな!じゃっ、俺たちだけの秘密な!」

「しょーがないなぁー」

「えーっ姫ーっ」




そんなやり取りをしてたら気づいたらもう5時を回っていた。



やばい確か5時半のタイムセールに行けってお母さんから言われてたんだった…!




「あ、あの、私用事あるからそろそろ行かなきゃっ」

「あ、本当?なんか時間とっちゃってごめんな?」

「ううん、楽しかったです!わざわざ声かけてくれてありがとうございました!これからも応援してます!」




そう言って私は立ち上がり緒方敬太の脇を通り過ぎようとした。




ぐいっ




いきなり左手首が下から誰かに掴まれて私は立ち止まった






「ねぇ、またここの店で会おう?」

「……えっ?」



手首を掴んでたのはまだ座っていた緒方敬太。




「あとさ、名前、なんてゆーの?」

「み、都です…けど……」


「じゃあ……」




ぐっ



今度は腕をそのまま下へひっぱり顔が同じ高さになる


さっきまでのふざけてた雰囲気がガラッと変わっていきなり真面目な顔





そして耳元で



「俺のこと、敬太…って呼んで?あと敬語禁止……な?」




「えっ」





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