あいどる君に恋煩い
第7章 訪問客
「み、都ちゃん……だっけ? なんでここにいるの⁇」
1番年上の皆のお兄さん、高木圭輔がちょっと間抜けな声で私に尋ねる。
「あ、えっとバイトで…」
「まぁその格好だと…そゆことになるよね(笑)」
中条裕太は私達の間抜けなやりとりに苦笑しながら言った。
「あ、えっと、で、ご用件は…⁇」
「いや、実はちょっと探してる本があって。×××ってゆーのなんだけど…わかるかな⁇」
高木圭輔は私をかなりちっちゃい子の様に話しかけてくる。
ま、確かに8歳差ではあるんだけど…(笑)
「圭輔兄(にい)都ちゃんのこと子ども扱いしすぎ(笑) あ、俺は○○○って本ね!」
「そ、その本ならこちらです!」
緊張してとりあえず私はスタスタと2人を案内した。
……それにしても、なんで私の名前知ってるんだろう?
裕太くんは麻希乃が私とのプリをファンレターに書いてるから分かるかもしれないけど、なんで2人とも知ってるんだ⁈
このアイドル達はほんとによくわかんない。
まずこの近辺で遭遇し過ぎだし
当たり前の様に名前知ってるし
てかアイドルの自覚薄すぎるし
…会いに行けるアイドルってこんなもんなの?
…と、色々頭をぐるぐるしていた。