あいどる君に恋煩い
第7章 訪問客
とりあえずなんとか本の場所まで2人を案内し終えると…
「ありがとう助かったよ! あ、そうだ。俺のこと、けーにいって呼んでね?圭輔だから、けーにい」
「へっ?」
「あー、じゃあ俺は裕太だから、ゆーにいで。」
「えっ、ちょっ」
突然の事に私は何が何だか状況が掴めずわたわたしてしまった。
「ほらほら、呼んで呼んで!」
高木圭輔がにこにこしながら急かしてくる。
「け、けーにい……とゆー…にい?」
いざ言うとなるとなかなか恥ずかしかった。
…でもこのわけのわからない状況をさっさと終わらせたいし勇気を出して言ってみた。
「「ぷっ」」
2人は盛大に吹いた
「ちょっ、ちょっとからかわないでくださいっ!なんなんですかっ」
もーっ恥ずかしすぎるっ
「ご、ごめんごめん!いやぁ、末っ子みたいで可愛いなぁって」
高木圭輔がもう今にも私の頭をなでるんじゃないかと思うくらい、私を、子供をからかったみたいに笑っている。
「ま、末っ子も俺たちのこと、そーやって呼ぶからいいじゃん? 早く2人揃って呼んで欲しい(笑)」
なんで末っ子の話が今出てくるの?
てかさっきから2人が意味深に絡んでくるのはなんで⁇
ほんとに頭ショート寸前だった。
やっと言えたのが
「じゃ、じゃあ私は仕事に戻るので、ごゆっくり!」
そう言って去ろうとした。