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ふたりのカタチ

第15章 ありがとう

「どう?具合は…?」
「おかえり、かずちゃん」

布団から出ようとすると「そのままでいいよ」と言われ渋々布団に戻った

「母ちゃん!!オレがあとやるから、帰っていいよ」と言いながらかずちゃんはリビングへ行った

「えー?アンタが看病!?無理よー」
「大丈夫だから!!ありがとうね」という会話が聞こえてきた

「彩乃ちゃん起きてる?私は帰るけど、何かあったらいつでも頼ってね?和也が邪魔だって…(笑)」
「あーもう!うるさいッ(笑)」
かずちゃんは照れてお母さんを押し退ける

玄関をバタンと閉めて
私の部屋にまた戻ってきたかずちゃんは
怒っているようにも心配してるようにも
見えた

「あやねえ…」
「ごめんね、かずちゃん。迷惑かけ…」
「よかった…」
そう言いながら私をぎゅっと抱き締めた

「かずちゃん…」
「何もなくてよかった…」

心配してくれてありがとう

「今度はちゃんと服着て寝ます」
「そうしてください(笑)」
「うん」
「早く元気になってね?オレのためにも…」
「ん?」

「早く服脱がしたいから♪」

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