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歪みの世界

第2章 失踪

「嘘だろ…」
「え、えーっと、僕は、い、いとこの魔力が…此処に少なからず、の、残っているので…う、嘘では無いです」
魔力とかファンタジー過ぎて、着いて行けない。が、少年の目には嘘はついて無さそうだ。
「分かった。で、どうすれば俺は兄貴に会えるのかな?」
俺がそう言うと、少年はホッとした表情をする。
「こ、この円に入れば…多分、会えるはずです」
「…分かった。ありがとう。えーっと、俺は智貴。君は?」
「僕は、フェイです」
「宜しく頼むよ」
「は、はい」
俺は、躊躇わずに光の輪に入った。
眩しさの余り、細めた。
あぁ、兄貴に会える。
その思いを胸に俺は気付かないうちに気を失った。


「……唐真」



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