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目が覚めたら、自分の部屋であって欲しかったが、現実はそう甘くなかった。
「おや、お目覚めですかー？」
「あぁ。此処は、何処なんだ？」
「此処は、貴方の居た世界とは別の世界なのですー」
いやいや、可笑しい。はい、そうですか何て言えない。
寧ろ、言える奴が居たら会ってみたい。
「信じろとは言いませよ、僕はー」
ですが、と続けてる。
「現在、此処に居るのは確かなんですよ―」
「じゃあ、俺の居る世界に返して欲しい」
「あぁ、僕もコイツが帰る事に賛成だね」
刺のある言い方で、青年は言う。
「それは、無理なんです―。手違いとはいえ、貴方は此の国のお妃になって貰うのですから―」
「はぁ!?」
先に反応をしたのは、嫌味な青年だ。
「貴様は、此の国唯一の魔法使いではないか!?何故、無理なんだ!!」
嫌味な青年は、ポプリの両肩を掴み必死に言う。
「契約を結んでしまったのです―」
「契約？」
俺はポツリと呟いた。
「えぇ、無断で他の世界の人を連れ出す事は違反ですから、まぁ仮契約を結んでから此処に連れてくるのが常識なのですー」